兄・摩訶槃特が資質聡明だったのに対し、弟の周利槃特(シュリハンドク)は愚かであったといわれています。
四ヶ月を経ても一偈(※げ…仏の教えや徳を讃える韻文体の詩)をも記憶できず、兄もそれを見かねて精舎から追い出し還俗(※げんぞく…僧侶であることを捨て、俗人に戻ること)させようとしました。お釈迦さまはこれを知って、彼に一枚の布を与え、「塵を除かん、垢を除かん」と唱えさせ、精舎を払浄させました。
彼は長い修行の果てに、落とすべき汚れとは、貪(とん)、瞋(じん) 、痴(ち)という心の汚れ(『心の三毒』とも)だと悟り、すべての煩悩を滅して、阿羅漢果(※阿羅漢には、阿羅漢向と阿羅漢果の段階がある)に至ったと伝えられています。 【参考:Wikipedia】
2022.12.23